2011年2月21日

電子書籍ストアの在り方を考える──クラウド型電子書籍ストア「BookLive!」オープン

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株式会社BookLiveは17日、電子書籍ストア「BookLive!」をオープンしました。
オープン時点での対応端末はWindows、Android搭載端末。
この電子ストアのポイントは、スマートフォン・タブレット機器・PCなどクロスプラットフォームで電子書籍を読めることを前提とした「クラウド型の電子書籍ストア」であること。
購入した作品は、最大3つの端末で読むことができます。

今回はこの新型電子書籍ストアを紹介するとともに、電子書籍ストアのあり方について考えてみましょう。
まずはさくっと「BookLive!」についてのご紹介です。
先述のとおり、この電子書籍ストアは「クラウド型電子書籍ストア」であることが、最大の特徴です。
購入した作品をクラウド上の「My本棚」で管理し、一度作品を購入すれば、利用シーンに応じてPC、スマートフォン、タブレットなど異なるデバイスで読書を楽むことができます。
書籍データは端末にダウンロードされるため、オフライン状態でも閲覧可能となっています。

閲覧形式は専用ビューアー「BookLive!Reader」を用いてます。
こちらは「BookLive!」のウェブサイト、もしくはAndroid向けのアプリストア「Androidマーケット」から無料でダウンロードできます。

タイトルのラインナップはコミック、小説、実用書が中心となっており、特定の分野に特化したものではありません。
講談社が合計4,997冊を提供するほか、小学館、文藝春秋など国内主要出版社の作品を提供しています。
ただ、「BookLive!」のラインナップは6,710点と、「TSUTAYA GALAPAGOS」2万3,195点や「Reader Store」1万3,359点と比べると、見劣りするといわざるを得ません。

さて、先日も3月末より配信がスタートする、「学び」をテーマにした電子書店「自己ガク」を紹介しましたが、最近の電子書籍ストア事情をまとめると、次の2点のようになるでしょう。
・とにかく乱立しており、差別化が図れていない
・専用のビューアーばかりを使用している

まず乱立と差別化についてですが、たとえばあなたがいまから電子書籍を読もうとした場合、どこのストアで購入しようとするでしょう。
「ストアが多すぎてどこで選んでよいのかわからない」というのが正直な感想ではないでしょうか。
これまでもいくつかの電子書籍ストアを紹介してきました。
しかし、「結局どれがオススメですか?」と聞かれてしまうと、「蔵書が多いものがいいのでは」としかお答えできないほど、蔵書点数以外に突出した違いを見つけることができません。

以前紹介した沖縄に特化した電子書籍ストアのように特定の分野に特化したり、パブーのように一般のユーザーの本を販売しやすい環境にある――といった色があればよいのですが、今回の「BookLive!」のように、蔵書点数も少なく特色が「クラウド書庫」しかないと、電子書籍を楽しみたい人にとって惹きになるかは微妙ではないでしょうか。

次に、専用ビューアーの問題。
ストアの乱立とあわせ、それぞれのストアが専用のビューアーを使っていることにも、ユーザーは不満を隠せないでしょう。
近年、様々なソフトウェアやツールがシェア化されているのに、どうして同じ電子書籍を読むためにいくつものビューアーをダウンロードしなければならないのでしょう。
容量としてはそんなに大きなものではないかもしれませんが、そこで感じるストレスは否めません。
電子書籍の重要なユーザーであるノマドワーカーにとっても、複数の専用ビューアーの存在はうれしいものではないでしょう。

電子書籍は昨年から拡大してきているビジネスで、たくさんの可能性を秘めたプラットフォームです。
そこでコンテンツを提供しようとするならば、是非ともユーザーの利便性を最大限に考慮したものにしていただきたいものです。

●「BookLive!」公式サイト


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