2011年3月20日

クッションで学ぶドトールのマーケティング方法

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日本のセルフ式コーヒーチェーン市場を切り開いてきたドトールコーヒー。
外資系チェーンが続々上陸し競争が激化するなか、増収増益を達成している理由は何でしょうか。
信じられないかもしれませんが、それはたった一つのクッションから始まるマーケティング方法だったのです。
一代で大型チェーンをつくり上げた鳥羽博道社長は「成長の遺伝子」を引き継ぐ人材教育に力を注ぎました。
完成したばかりの新規店を社長自ら回り、インテリアもレイアウト、商品もすべて改善点を指摘しました。
その例が「社長がイスに座った瞬間にクッションが以前のものより2センチ薄くなっている」と気がついた話は全国の店長の間で語り継がれています。
鳥羽社長のようなリーダーが、「クッションが2センチ薄いよ」と指摘できるほど現場を熟知していないと良いお店はできないということです。

お店は買ってくれるお客がいなくては成り立ちません。そのお客の心をつかむのがマーケティングなのです。
お客の心や感覚は非常に微妙な要素で揺れ動きます。
クッションが2センチ薄いと居心地がなんとなく悪くなり、次から来店しなくなるお客もいるのです。

従業員に「クッションは何センチ以上ないとダメ」というマニュアルを教えることはできますが、使い始めてしばらく経過した後、クッションが薄くなっていることに気づけるかどうかは、「知恵」だと、鳥羽社長は言います。

主体的にお客がなぜ来なくなったのかを考えるクセをつけなければ、いつまでたってもひらめくことはないでしょう。
売り上げを伸ばすには、トップが現場を熟知していることが必要不可欠ですが、「現場を熟知することが、マーケティング上いかに重要か」を経営者は身をもって知ってほしいのです。

マーケティングを部下に任せっきりにすることは高度経済成長のころにはありえますが、いまはありえません。
マーケティング担当者は鳥羽社長のように、何が悪いのか一目で分かるほどの知恵と観察力をもつ必要があるのです。
孫子の兵法でもこれを「九変の術」と呼び、リーダーに不可欠な知恵だとしています。
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