2011年6月23日

日本で電子書籍が伸び悩む理由

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米Appleのタブレット型端末「iPad」の人気とともに、急速な普及が期待された電子書籍市場。
海外では紙の書籍を上回る勢いで市場を拡大していますが、国内ではいまだ足踏み状態が続いています。

昨年末に投入されたシャープとソニーの専用端末の売れ行きは、非公表ながらも「芳しくない」というのが実状です。
印刷大手や通信、電機メーカーが展開しているコンテンツの配信サービスも順調とはいえません。

今回は電子書籍の、国内で伸び悩んでいる現状をご紹介します。

まず、専用端末についてですが、シャープとソニーが昨年12月に発売したタブレット型の電子書籍端末「ガラパゴス」と「リーダー」が思いのほか伸び悩んでいます。
シャープの「ガラパゴス」は、インターネットと郵送で注文を受け付ける通信販売が中心の直販制度が不評。
ソニーの「リーダー」はコンテンツを取り込むにはネットに接続したパソコンが欠かせない、という使い勝手の悪さが販売台数の伸びを妨げています。

さらに誤算だったのは、端末の利用者が30~40代中心で、画面での読書に抵抗感を持たない若年層への浸透が進んでいないことです。
携帯電話に加え、もう1台の端末を所有する「2台持ち」は若者には費用的に厳しい見通しとなっています。

東芝やパナソニックもタブレット型端末を今後投入する予定ですが、調査会社BCNによると5月の同端末の国内シェアは多機能タイプのiPadが87.6%と圧倒的。
日本勢が牙城を崩すのは容易ではありません。


当初の見通しを下回っているのは端末だけでなく、コンテンツも同様です。
シャープは「ガラパゴス」向けに配信するコンテンツの目標数として「2010年12月末までに3万冊」を掲げていましたが、著作権問題などが壁となって5月20日時点でも約2万6000冊止まりです。
「リーダー」はさらに少なく2万冊となります。

一方、ネット通販最大手の米Amazon.comは英語圏向けに95万冊以上をそろえ、紙の書籍の販売ランキング上位の9割以上が電子化され、価格も紙の半額以下になるなど、質・量ともに日本を先行しています。
国内で電子書籍の分野が広がるためには、購入意欲の高まるようなコンテンツを提供する必要がありますね。
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